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倉沢栄一 さん

【プロフィール】
くらさわ えいいち
【出身地】 東京都
【小笠原来島歴】 28年前より数十回
【耳寄り情報】 小笠原を取り上げた著書
『知らない何かにあえる島』(作家・斉藤綾子との共著/愛育社、幻冬舎)、
『日本の海大百科』(阪急コミュニケーションズ)
自然写真家。
日本大学農獣医学部水産学科を卒業後、月刊ダイバーの編集に携わる。88年、独立と同時に野生のゼニガタアザラシが棲む北海道えりも岬に移住。以来、そこを拠点に国内外の海を潜り歩き、海に生きるかけがえのないものを被写体として作品を発表している。ハイビジョンカメラによる撮影も手がけ、TBS系列『どうぶつ奇想天外!』など、多数の番組での撮影、出演も担当している。2004年、第20回 東川賞・特別賞受賞。映像制作プロダクション:有限会社K.3(ケー・ドット・スリー)代表。
【小笠原へ来島した時の思い出・お祝いメッセージ】
 
 初めて小笠原を訪れたのは、大学2年の夏休み。当時、島にはまだテレビの電波は届かず、電話をかけるにもわざわざ電話局に出向き、順番を待ってようやく先方と話ができるといった状態だったように思います。
  そんな日常のことでも、ずいぶん遠くに来たという印象を受けたものですが、ひとたび海の中をのぞいて見ると、それはもう驚きの連続でした。
  タンカーが座礁している境浦でスノーケリングをした際、至近距離で出会った全長2mはあろうかというシュモクザメ。水族館でも目にしたことが無い日本固有種であるユウゼンの群れなど。
  そもそも、潜水技術を覚えたてのヒヨッコダイバーだから、何を見ても感動はしたのだろうけど、それにしても初心者の分際でこのようなダイナミックな海を知ってしまったのは、幸せなのか、不幸なのか・・・。そんじょそこいらの海中では満足できなくて、バイトで軍資金を作っては小笠原へと足を運んでいました。
  就職、そして小笠原から遠く2000km離れた北海道に移住したこともあり、しばらく島への旅を中断。再び足しげく通ったのは、ホエールウオッチングが盛んになった 90年代前半から末にかけて。日本の海を一冊の作品集にまとめる上で、小笠原に来遊するクジラの写真がどうしても必要だったからです。
  それ以外の取材も含め、多いときで4回来島した年もあったほど。おかげで今でも僕の心の中には、印象深い3頭のザトウクジラと1頭のマッコウクジラが棲みついています。 
  さて昨年、「世界自然遺産」第1号であるガラパゴス諸島が、「危機遺産リスト」に指定されるというショッキングなニュースが流れました。人口や外来種の急増と、それにともなう環境の悪化。今、「世界自然遺産」登録を目指す小笠原として、この教訓をどう活かすのか。小笠原ファンの一人として期待しています。
自然写真家 倉沢栄一
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