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水口博也 さん

【プロフィール】

みなくち ひろや

【出身地】 大阪府
【小笠原来島歴】 1973年から数十回
【耳寄り情報】 『オルカをめぐる冒険』(徳間書房)発売中。

写真家、科学ジャーナリスト。
1973年に最初に来島、20歳の誕生日を島で迎える。
1988年、小笠原で最初にホエール・ ウォッチングが行なわれた年に再訪。以降、海外取材を中心に展開、あまり来島する機会がなかったが、2004年マッコウクジラの取材のために再々訪。以来継続的に来島し、撮影・取材を行なっている。
クジラ・イルカに関する著書・写真集を多数発表。最新刊は『オルカをめぐる冒険』(徳間書房)。近年は、北極から南極まで地球の海全体を視野に入れた取材を展開している。
【小笠原へ来島した時の思い出・お祝いメッセージ】
 
 ぼくと小笠原の関わりは、いまから35年前、学生時代に訪れて20歳の誕生時をむかえたときにはじまるから、相当に長いものになる。しかし、ほんとうに仕事を通して深く関わるようになったのは、ごく最近のことだ。
  2002年の秋、自分の仕事でははじめて、小笠原諸島のまわりに生息する鯨類の取材のために訪ねることになった。それまでは、小笠原を含む国内取材を避けていたわけではないが、海外の各地での取材に時間をとられ、なかなか出向くことができずにいたのである。
  三週間にわたり、天候が許す限り海に出て、イルカを含む鯨類の観察と撮影を行ったのだが、そのときの取材は、ぼくがそれまで小笠原で取材をしてこなかったことを後悔するほどに、成果に恵まれたものになった。以来、定期的に小笠原の海に足を運ぶようになった。
  多くの鯨類を含む外洋性の動物が沿岸で観察されるのは、小笠原だけでなく、ハワイやアゾレス諸島など、大洋のまっ只中に浮かぶ海洋島に共通した特徴である。しかし、小笠原では世界の島じまと比べても、ミナミハンドウイルカやザトウクジラなどより岸近くで出会えるものが少なくない。これは、水上スキーやパラセールといった、海中に騒音を響かせる水上スポーツが行なわれず、ダイビングやカヤッキング、ルールにのっとったホエール・ウォッチングなど、海の動物に親和的な海の楽しみかたが共通のものになってきたからだろう。
  片道26時間の行程が長いという人もいる。しかし、都心を離れて26時間後に、クジラを見、イルカと泳げる海はそうはない。このあともずっと、この海の動物たちが安心してくらせる環境が保たれることを祈る。
水口博也
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