「東洋のガラパゴス」を訪ねて
小笠原諸島返還40周年おめでとうございます。私はこれまでに小笠原諸島へは8回ほど足を運ばせていただきました。
最初の訪問は2003年。東京都のエコツーリズム関係の委員を務めていた関係で、エコツーリズム制度の取材をさせていただきました。そのときはガラパゴス諸島を訪れてから2週間後の訪問で、ガラパゴスでの感動がホットなうちに小笠原に訪れ、本家ガラパゴスと東洋のガラパゴスと称される小笠原諸島を自身の感覚で比較してみたかったということもありました。一度も陸続きになったことのない海洋島であり、そのため豊富な固有種に恵まれた小笠原。エネルギーが横溢した原生林は足を踏み込むたびに、生命の匂いを感じます。無人島である南島のさらさらとした白砂と灼熱の太陽は眩暈を覚えるほどに素晴らしく、これまでに見たことのない、新しい景色です。ひとたび海に潜れば、透明度の高い海に注ぐ太陽の光が、色とりどりの魚の上で遊んでいます。
その後、小笠原の自然にとりつかれた私は、時間をみつけては、定期船に乗り込みました。その中で、荒らされていく自然の姿も目にし、後世までこの自然を残さなければいけないと思い、東京都に独自のレンジャー制度「東京都レンジャー」の創設を提言させていただきました。また私は「野口健 環境学校」という子ども達を対象とした環境教育を実施させていただいていますが、小笠原は環境教育のフィールドとして最適です。
小笠原諸島までは東京の竹芝桟橋から定期船「おがさわら丸」で25時間30分かかります。時間的、空間的に世界が狭くなっていく中で、このような長時間の船旅はなかなかありません。だけれども私は小笠原は「時間をかけてでも訪れたい」場所だと思います。
世界自然遺産登録など小笠原諸島にはまだまだ様々な可能性があると思います。またぶらりと思い出の地、小笠原を訪れてみたいと思います |