一度は行ってみたかった離島・小笠原行きの船に乗り込んだのは06年9月。
当時の私は妊娠3ヶ月。『安定期でもないのに船旅をするなんて…』と産科の先生からの反対もありましたが、私がDJをしている番組で募集し、
応募のあったリスナーさんと共に行く旅。中止にする訳にはいきません。一部のスタッフにだけ妊娠の事実を告げ、旅好きリスナーさん達といざ出発となりました。
不思議と出航と共にツワリもなくなり、おが丸での長い長い航海も実に悠然たるものでした。これまで日本中を巡ってきたどの旅とも違う、新しい命と共にする旅…。
太陽をたっぷり吸い込んだ心地よい風。目の覚めるような深く鮮やかな青く美しい海。星空に包まれるような浮遊感。皆の笑顔。肩の力が抜けていくあの感覚
…。
小笠原での全てが忘れられない瞬間です。
海にポツリと浮かぶ孤島は、確実に鳥や魚そして私達にとって、宿り木のように心休まる場所になっているんですね。一応妊婦さんだったので、素潜りはやめておきましたがトレッキングも、船釣りも、父島取材も、島からの早朝生放送も、全てリスナーさんと共にこなし、勿論体調も万全。
私の中のいのちを育て、心のぬくもりを灯すことが出来た、小笠原の旅。
この全ての経験と感覚を、無事産まれてきた我が子に、そして、ラジオを聞いてくれる全てのリスナーさんに、伝えていきたいと思っています。
小笠原諸島返還から40年。
いつまでも、あの青く澄んだ美しい海がそこにありますように。いつまでも、人と自然を繋ぐ私達の故郷でありつづけますように。 |
| 酒井道代 |
|