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椎名誠 さん

【プロフィール】
しいな まこと
【出身地】 東京都
【小笠原来島歴】 1996年から3回
【耳寄り情報】  最新刊 として
  『玉ねぎフライパン作戦』(角川書店)、『トンカチからの伝言』(文藝春秋)
発売中。

1979年より、小説、エッセイ、ルポなどの作家活動に入りました。
これまでの主な作品は、『犬の系譜』(講談社)、『岳(ガク)物語』(集英社)、『アド・バード』(集英社)、『中国の鳥人』(新潮社)、『黄金時代』(文藝春秋)などがある。
近著は、『ごんごんと風に転がる雲をみた。』、『らくだの話/そのほか』(本の雑誌社)、『たき火をかこんだがらがらどん』(小学館)(柏艪舎).
エッセイは、週刊文春連載通の赤マントシリーズが10年以上続いています。
旅の本も数多く、モンゴルやパタゴニア、シベリアなどへの探検、冒険ものなどを書いています。趣味は、焚き火キャンプ、どこか遠くへ行くこと。
【小笠原へ来島した時の思い出・お祝いメッセージ】
 
 長い間憧れの島でした。憧れているわりには、アフリカやブラジルなどには行けてもなかなかやってくることが出来ず、感覚的にはさらにまた遠い夢の島となっていました。
  1996年、ある雑誌の取材でようやく行くことができました。巨大な空と同じ日本とは思えないようなすさまじい濃紺の海はたじろぐほどに美しく、全身がいっぺんに開放された思いでした。そのときの印象はたびたび訪れている伊豆七島よりも不思議に洗練されていて、沖縄諸島のような喧騒とフォークロアの気配はなく、それまで訪れた日本の島々のどのカテゴリーにも入らないエキゾチックな気配でした。
  そのときは確か二航海と、わりと長めの滞在でしたが、毎日出会う島の皆さんとすぐに親しくなれるのも豊かな体験でした。これまで都合3回おじゃましていますが、最初に行ったときに出会った皆さんとはいまだに親しくお付き合いをしています。
  最初に行ったときはまだリアルタイムでテレビ受信が出来なかったので、そのことも新鮮な驚きでした。都会で垂れ流されている騒々しい電波情報がないことによって、島に生きる皆さんがかくもゆったりとそれぞれ自分の時間を過ごしているーーという素晴らしい風景。中学生らが夕方になると灯台のある堤防に集まって、友達同士で語らいをしているのも心地よい風景でした。
  その後、島の状況は少しずつ変わっていったのでしょうが、東京から訪ねていく者にとっては、島全体のゆったりとした時間は変わらず、風景も見事なままです。この贅沢な財産をいつまでもーーと願います。

「いつ行っても気持ちのいい島」

椎名誠
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