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田中美佐子 さん

【プロフィール】
たなか みさこ
【出身地】 島根県隠岐島
【小笠原来島歴】 2000年ミレニアムの年越し

子育てしながら、女優として活躍中。
【小笠原へ来島した時の思い出・お祝いメッセージ】
 
 この度は、小笠原諸島返還40周年、おめでとうございます。帰島されてからの村の方々のご苦労、村の復興に対する強い思い、信念など、過去から現在に至るまでを察しますと決しておめでとうの一言で片付けてはいけないものだと思いますが、皆様の心からの強い志があって今の小笠原が生きているのだと思います。
  私は小笠原で2000年となる記念すべき瞬間を迎えることができました。 お世話になった方々、この場をお借りしてお礼申し上げます。
  滞在期間はたったの2週間でしたが、それでもまだ帰りたくないと思えるほど素晴らしいところでした。毎日何をしていたか?と問われれば、ほとんどがテレビの打ち合わせ、ロケ、そしてダイビングの繰り返し。好奇心旺盛な私ですので、滞在の間にとにかくたくさんの体験をしておきたかった。山にも登ったし、鯨ウォッチングの名所へ何度か行ったり、夜は必ず外に出て星の観察。観察といえどもあまりの星の多さに観ているうちに首が痛くなって、わからず仕舞いで帰る毎日でした。それでもあの満天の星空は忘れることができません。あの星空さえあれば、私は何もいらないと思ったくらいです。私の故郷も遠い島国です。島根県の隠岐という所で、そこで中学2年生まで育ちました。不思議な感覚ですが、島で生まれ育った人間は(私だけ?)、なぜか他の島に訪れてもある一部分、故郷に帰ってきたような錯覚に陥ってしまいます。そして無性に昔を懐かしんでしまう。隠岐は日本海、小笠原は太平洋、その違いは海の中にこそありましたが、住民の皆さんの優しさは何の違いもありませんでした。島寿司もいただきました。それぞれご家庭で違う味を持ち、ちょっと甘めだったり、ちょっと辛めに作ってあったり、どれ一つ同じものはありませんでした。「ふうん、この漬けの味が家の故郷のおふくろの味になるんだなー」なんて思いながら、いただいたものです。
  また、東京にはあまり馴染みのない木、ガジュマルという木があります。マングローブの一つでもあるというのですが、私はこの木の逞しさ、葉の色具合が大大大好きで、いつか天然のガジュマルを私の家の庭にどかーんと!、、、と思い描いていたのです。小笠原でいたるところに群生しているガジュマルを見たときは、ここは東京都!もって帰れる!しかも天然!一緒に船に乗っていたダイバーの方が林業もなさっていて、なんと私の帰る日に苗木を山から引っこ抜いてプレゼントしてくださったんです。今度は船長に観賞用も送っていただいたり、、、どれほど嬉しかったことか。しかし同じ東京でもやはりこちらの冬は寒い。ガジュマルちゃんも必死でがんばっていたのですが、5年前の冬、大雪で根からぽっきり折れてしまい、もうそれきりです。私の夢が、、、私の心の中の小さな根っこもポキンと折れてしまいました。
  近くて遠い、遠くて近い私の望みを叶えてくれる小笠原諸島。もう一度、、会いたい、見たい、したい、、たくさんあります。その一つ一つの私の夢、もう一度小笠原のガジュマルを家の小さな庭にどかーんと!
田中美佐子
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